|
パブリックコメント作成上のポイント集
次に列挙するポイントは、あくまで代表的なものを抜き出したものです。 「この部分はどうなのか」など、他の意見があれば、ぜひともご連絡ください。 また、該当項目の原文をゴシック(一部抜粋を含む)し、それに対するポイントの解説を明朝体で示してあります。 太字部分は特に重要と思われる部分ですので、注意して読むようにしてください。 ◆基本方針(案)の1ページ <1背景> 1 背景 (一部抜粋) 野生生物の分布は、地形や気候など様々な条件によって制限されている。(中略)また、人への危険性を有するものや農林水産業に被害を及ぼすような事例も見られている。
(中略)このような生物による生態系、人の生命・身体又は農林水産業への被害の問題は、一般的に「外来生物の問題」として認識されており、国際的にも生物多様性条約第8条(h)において対応の必要性が指摘されている。
これらの外来生物の問題のうち、海外から我が国に人為によって意図的・非意図的に導入される外来生物(以下、単に「外来生物」という。)による我が国の生態系、人の生命・身体又は農林水産業(以下「生態系等」という。)に係る被害を防止することを目的として、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(平成16年法律第78号、以下「本法」という。)が制定されている。 【解説】 ◆基本方針(案)の3ページ <1選定の前提> ア 我が国において生物の種の同定の前提となる生物分類学が発展し、かつ、海外との物流が増加したのが明治時代以降であることを踏まえ、概ね明治元年以降に我が国に導入されたと考えるのが妥当な生物を特定外来生物の選定の対象とする。 【解説】 この箇所は、まさに特定外来生物を指定する際の前提になる最も重要な記述の部分です。 何故、「明治元年以降」なのか? その理由として、生物の種類を見分ける「分類学の発展」と「物流の増加」が挙げられていますが、この2点を理由にするならば、「明治元年以降」ではなく、戦後もしくは高度成長期以降、またはグローバル化の観点からも1970年代以降とするのが妥当ではないでしょうか。明治元年以降とした理由が極めて不明瞭であり、その根拠も納得のいくデータが示されていません。 また、一般の人達にとって、明治時代に日本に入ってきた生き物は、すでに日本の自然に溶け込んだものと認識されている、という現実もありますので、是非、「明治元年移行に反対!戦後にすべき」など、各自で考える時代や、年代に記述を修正してもらうように要望しましょう。理由については一般的な感覚で良いと思います。 基本方針(案)ではア、イ、ウの3項目だけですが、各自考えたことを追加してもらうように要望することもポイントです。 例えば、「すでに産業や社会で管理されながら利用されている外来生物は選定の対象としない」、と言う記述を追加して下さい、など。必ずしもバスという生物名を出さなくても結構かと思います。各自で選定の条件を考えて、その考えを追加してもらうことを要望しましょう。 ◆基本方針(案)の4ページ <選定の際の考慮事項> 3 選定の際の考慮事項 (一部抜粋) 特定外来生物の選定に当たっては、原則として生態系等に係る被害の防止を第一義に、外来生物の生態的特性や被害に係る現在の科学的知見の現状、適正な執行体制の確保、社会的に積極的な役割を果たしている外来生物に係る代替物の入手可能性など特定外来生物の指定に伴う社会的・経済的影響も考慮し、随時選定していくものとする。 【解説】 この箇所の記述でも、社会的、経済的に役に立っている、また文化や余暇という生活の中にすでに溶け込んでいる外来生物については、指定する場合に十分に配慮することを要望することがポイントです。 社会、経済、文化、教育に溶け込んでいる、または役に立っているということを無視してはいけない、という内容で要望を各自考えてみてください。 ◆基本方針(案)の4ページ <4特定外来生物の選定に係る意見の聴取> 4 特定外来生物の選定に係る意見の聴取 (1)生物の性質に関する専門の学識経験者からの意見聴取 ア 生態学、農学、林学、水産学等生物の性質に関し専門性を有する学識経験者の意見を聴くこととする。 イ 学識経験者の選定は、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫類、維管束植物等の生物の分類群に対応するよう留意する。 ウ 特定外来生物の選定に際しては、当該生物に最も深い知識を有する学識経験者に意見を聴くことができるよう、最も関係の深い分野の学識経験者をあらかじめ登録しておくなど、必要に応じて意見を聴くことができる体制を構築する。 エ 意見聴取に際しては、学識経験者への個別ヒアリングや委員会形式での学識経験者間の意見交換など、外来生物の特性に柔軟に対応できる形式を検討する。 オ 学識経験者個人からの意見聴取だけでなく、必要に応じ、関連する学会から知見を収集するとともに、当該生物を利用する者等関係者の意見を聴取することを検討する。 【解説】 この箇所は、特定外来生物に指定する際に、学者や利用者から参考意見を聞くということが記述されています。 アからオまで5項目ありますが、その内の4項目が学者から意見を聴く方法で、最後の1項目でようやく、利用者が記述されており、しかも、利用者の意見聴取は「検討する」、という記述にとどまっています。これは、はっきりと利用者の意見を聞いてもらえるように要望することが大切です。また、参考意見を聞く場合には、学者の意見と利用者の意見を対等に評価すること、利用者の意見を聞く場合にも委員会形式で意見を聞くようにすることなども要望することが大切です。 さらに意見を聞く学者も記述されている生態学、農学、林学、水産学以外に、倫理学、社会学、経済学の学者からも意見を聞くように求めることもポイントです。 「生態学や生物学の学者の意見によって、特定外来生物が決まることには断固反対! 利用者の意見も積極的に聞いて、こうした意見も取り入れるような記述に修正してほしい」など、要望してみてはいかがでしょうか。 ◆基本方針(案)の7ページ <放つこと、植えること又はまくことの禁止> 5 放つこと、植えること又はまくことの禁止 特定外来生物による被害を防止する上で最も重要なことは、特定外来生物の遺棄や逸出等を防ぐことであり、本法第9条の規定の実効性の確保には最大限配慮する必要がある。特定外来生物を取り扱っている者がその管理を放棄し、野外に放つ行為等は、生態系等に係る被害を及ぼす危険が高くなるため、例外なく禁止とする。
既に野外に存在することで飼養等又は譲渡し等に係らない特定外来生物を捕獲又は採取した直後に放つ等の行為は本法第9条の対象とはならないが、捕獲又は採取後の特定外来生物の飼養等や譲渡し等については、引き続き本法の規制が適用されることに留意する。 【解説】 この箇所の記述の「特定外来生物を捕獲又は採取した直後に放つ等の行為はキャッチ&リリースは本法第9条「野外に放つことの禁止」にはあたらないという意味が込められていますので、この部分については賛成の意を表すのがポイントです。つまり、この箇所については「賛成ですので、記述を修正しないでください」、と要望するのが良いと思います。 ※ なお、本法第9条「野外に放つことの禁止」を守らなかった場合は、最高300万円の罰金になります。しかし上記の記述の通り、キャッチ&リリースは、「野外に放つこと」にあたらないので、罰金はありません。 ただ、意識していただきたいのは、この箇所の記述の修正を求めるパブコメを駆除派の方々が出しています。駆除派の方は、キャッチ&リリースが「野外に放つこと」にあたるように記述を修正することを要望していますので、是非、この箇所については、「賛成、記述の修正必要なし」としてください。 ◆ 基本方針(案)の9ページ <計画的な防除の実施> (2)計画的な防除の実施 特定外来生物が、既に広範囲に蔓延して生態系等に被害を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合には、国、地方公共団体、民間団体及び土地の所有者・管理者等の関係者が連携して計画的に防除を進めることが必要であり、その際には、防除の目標、区域、期間、方法、実施体制等を防除の主体ごと、地域ごとに具体的に定めた防除実施計画を策定し、防除開始後もモニタリングを行い、その結果を防除実施計画の見直しに反映するなど柔軟な防除の実施に努めることが必要である。 また、適切な情報公開の下に合意形成を図りつつ、科学的知見に基づいた適正な目標を設定し、防除を円滑に行うため、可能な限り次の手順で防除実施計画を作成し実行するものとする。
ア 協議及び検討の場の設置 科学的知見及び地域に根ざした情報に基づき、合意形成を図りながら防除を実施するため、学識経験者、関係行政機関、自然保護団体、地域住民のほか、必要に応じて農林水産業団体や狩猟団体等からなる協議のための場を設け、防除実施計画の作成、実行方法についての検討、防除活動の評価等を行えるようにする。この場合、必要に応じて生物学等の専門的な観点から防除実施計画の実施可能性及び実行状況を分析・評価するための検討の場を、別途設ける。 【解説】 この箇所は、特定外来生物に指定された場合の駆除のあり方や方法について記述されています。特定外来生物に指定されないようにすることが大切なのですが、「指定された」という最悪の場合も考えて、この部分にも要望を送っておきましょう。 ア、イ、ウ、エ、オの5項目がありますが、アの部分の「防除実施計画の作成、実行方法についての検討」について、利用者も計画の作成や実行方法の検討に参加する、または参加できるようにすること、を要望しましょう。利用者を抜きにして勝手に駆除計画が作られたり、実行されたりすることは、利用者にとってたいへん迷惑ですし、混乱が生じる恐れもありますので、是非、利用者も検討の場に参加できるようにしてほしい、ことを要望しましょう。 また、防除実施計画の実施可能性及び実行状況を分析・評価する場にも利用者が参加することができるように要望しましょう。十分な調査が行われているのか、資料はどのように集められているのかなど、利用する側から意見を述べられるようにする必要があります。 ◆ 基本方針(案)の10ページ <防除の実施に当たっての留意事項> (3)防除の実施に当たっての留意事項 (一部項目のみ抜粋) オ すでに国土保全等において大きな役割を果たしている特定外来生物については、当該特定外来生物の果たしている役割を考慮し、防除の実施に際して関係者と十分調整を図るものとする。 【解説】 この箇所は、アからケまで9項目あります。ポイントはオです。 オでは、「国土保全等において大きな役割を果たしている特定外来生物については、関係者と十分調整を図る」ということが記述されています。これは植林など植物のことを想定したものですが、植物に限らず、「社会の役に立っている特定外来生物については、関係者と十分調整を図って上で、防除計画を策定する」などの記述を追加してもらうようにしましょう。 つまり、「国土保全等」に加えて、「社会的」、「文化的」、「生活的」になどの記述の追加を考えてみてください。 ◆ 基本方針(案)の10〜11ページ <防除の確認・認定> (4)防除の確認・認定 ア 防除を行う主体は、原則として、下記の要件を満たす者とする。 @緊急的に対応する防除、原則として防除の公示に沿う防除実施計画を策定し、当該防除実施計画を実行する財政的、人員的能力を有していること。 A被害の発生地域の地理及び特定外来生物の存在の状況を把握している者が含まれていること。 B特定外来生物が鳥獣の場合には、原則として使用する猟具に応じた鳥獣保護法の狩猟免許を有する者が行うこと。なお、従事者が適切な捕獲と安全に関する知識及び技術を有している団体による防除については、免許非所持者を含めることができる。 C従事者に対し防除の内容を具体的に指示するとともに、従事者の台帳を整備することができること。 イ 防除の実施に関し、原則として、捕獲等を行う区域における安全の確保、静穏の保持、他の鳥獣の生息等への配慮がされているとともに、下記の要件を満たしていること。
@鳥獣保護法第12条第1項又は第2項で禁止されている方法は使用しないこと。 A鳥獣保護法第15条に基づき指定された指定猟法禁止区域内では、同区域内において使用を禁止された猟法は使用しないこと。 B鳥獣保護法第35条で銃猟禁止区域として指定されている区域においては、銃器による防除は行わないこと。 C鳥獣保護法第36条に基づき危険猟法として規定される手段による防除は行わないこと。 D銃器による防除を行う場合は、鳥獣保護法第38条において禁止されている行為を行わないこと。 E防除を行う者は、防除を行う時は、確認又は認定を受けていることを証明する書類を携帯すること。 Fその他防除の内容は、他の鳥獣の保護上支障のない内容になっていること。 【解説】 この箇所は、防除計画が策定された後、実際、どのように駆除を進めていくのか、という駆除体制について記述されています。 アとイがあり、アでは駆除する人達(主体)を規定(?〜?)していますが、駆除の際の混獲や誤捕獲がないように、「不特定多数の人を駆除に強制的に参加させない」、「不特定多数の人の手を借りた駆除は行わない」などの記述の追加を要望しましょう。 この「不特定多数の人を強制的に参加させない」という理由には、混獲や誤捕獲を回避することや、駆除が駆除計画にそって正確に行われていることを確認するためにも必要であるばかりか、「駆除をしたくない人達にまで、駆除を強要することはあってはならない」という道義的な理由もあります。このあたりは是非、強く要望しましょう。 また、「緊急的に行う防除」の定義を明確にすること、あるいは「計画にない防除の禁止」を盛り込むことを要望しましょう。個人の主観や動機によって、無作為な防除が行われないようにすること、つまり勝手な理由で計画にない防除活動が行われないようにするためです。 イでは、駆除をおこなう人(従業者)の台帳を整備すること、と記述されています。しかし、駆除が計画に沿って適切に行われているのかを確認・認定するためには、台帳の整備だけでは不十分です。駆除を行うすべての人を登録制にして、駆除する際には、登録証明を携帯するように要望することも、混獲や誤捕獲を回避し、駆除が適切に行われなかった場合の責任の所在を明らかにするために不可欠でし、なにより「不特定多数の人を駆除に巻き込まない」ためにも、必要だと考えられますので、是非、駆除作業に関わるすべての人を登録制にして、登録している人以外は、駆除が出来ないようにしてほしい、と要望しましょう。理由としては、「駆除の確認・認定を正確・適切に行うため」、で良いと思います。 さらに、鳥獣保護法については遵守することを詳細に述べていますが、漁業法等他の法律についても同様の定義を行うことを要望しましょう。特に内水面に関しては電流によるものや無謀な水抜きなど、他の生物への影響が非常に大きくなる方法が行われる可能性があります。 |